西武船橋店 再開発 (1)店内構造、閉店時の様子
西武百貨店の多店舗化の先駆けとして1967年9月に開店した船橋店は、売上高の減少による業績の低迷を受け、2018年2月に閉店しました。本ページでは店内の構造、閉店直前の様子をご紹介します。
主な階の構造
西武船橋店は船橋駅側の本館と海神町側のロフト館に分かれており、2階に連絡通路が設置されていました。
本館
開店当初は6階建てでしたが1977年に増築され、地上10階・地下2階建てとなりました(地下2階は事務所として使用)。建物はユアサ・フナショクが所有し、西武百貨店(→そごう・西武)に賃貸する形となっていました。
館内施設
- 10階:レストラン街
- 9階:レストラン街/書籍
- 8階:インテリア雑貨/ギフトサロン/商品券/クラブ・オンデスク
- 7階:こども服/スポーツ/催事場
- 6階:紳士服/メガネ
- 5階:婦人服(サイズ・フォーマル) 呉服/宝飾/時計/美術
- 4階:婦人服(ミセス)/インナーウェア
- 3階:婦人服(ミッシー・ミセス)/婦人靴
- 2階:婦人服(キャリア・ヤング)
- 1階:婦人雑貨/化粧品/プレステージ
- 地下1階:食品館
総合案内所は1階、サービスステーションは2階に設置されました。
9階
9,10階はレストラン街となっていましたが、9階には三省堂書店も入居しており、利用する機会が多い階でした。
9階のロータリー側は屋上庭園となっており、船橋駅やロータリーを一望することが出来ました。2012年以降は一部を利用し、夏期にビアガーデンとして使用されました。
2階
2階では総武線側を除き、外側を取り囲む形で通路が設置されています。南側にはいくつか非常用の階段が設置されていますが、通常時は全て1~2階の間しか行き来が出来ず、3階に向かう階段は閉鎖されていました。
ロータリー側では2018年2月にオープンしたシャポー船橋 南館のペデストリアンデッキと接続しており、船橋フェイスビル、京成船橋駅方面にも移動することが出来ました。ただし、船橋駅南口地下駐輪場、駐車場方面へのエレベーターは接続部分の準備工事のみとなっており、利用する場合は1階に下りる必要がありました。
この他2階には舞台、ロフト館への連絡通路が設置されていました。また、1階への階段も設置されていました。
一時期は舞台や通路を利用し、地元アイドルグループの公演や船橋市非公認のキャラクター「ふなっしー」のイベントが行われたこともあります。
1階
ロータリー側は通路となっており、一部は閉店後の2021年9月まで利用することが出来ました。営業中は野菜の販売や特売、イベントの待機場所などに利用されました。2004年8月に行われた改装工事により、総武線側の一部に扉が設置されました。
なお入口はこの場所の他に南側やロフト館側にも存在し、ロフト館側には地下1階への階段も設置されていました。
ロフト館側には自動車が進入可能な地下への入口がありますが、営業中は常にシャッターが下りた状態となっていました。
地下1階
地下1階のロータリー側には地下通路からの入口、ロフト館側には地上からの入口が設置されていました。この他2004年8月の改装工事により、正面入口からのエスカレーターも設置されました。
店内の階段・エレベーター・エスカレーター
- 階段:総武線側(地下1階~8階)、南側(3~9階、通常時は8階まで)
- エスカレーター:ロータリー側(地下1階~3階・3~8階)、ロフト館側(地下1階~10階)
- エレベーター:ロータリー側(1~9階)、ロフト館側(地下2階~10階)
※ロータリー側のエレベーターは、1,8,9階のみ停車の「直通エレベーター」
3~8階に設置されたロータリー側のエスカレーターは窓に面しており、船橋駅やロータリーを一望することが出来ました。
南側の非常用の階段は地下1階~9階に設置されていましたが、前述の通り通常時は1~2階の間のみ利用出来ました。この他、総武線側にも非常用の階段が設置されていました。
ロフト館
1998年に開店し、地下1階~2階の「船橋ロフト」、2~7階の駐車場「西武パーキング」(430台収容)、駐輪場で構成されていました。
船橋ロフト
- 2階:インテリア・家庭用品
- 中2階:フィッシュパーク、画材の店「デコアート」
- 1階:健康雑貨・ファッション雑貨、ペットファーム、納品ゲート
- 地下1階:文具・バラエティ雑貨
船橋ロフトは2018年の閉店後、2018年11月に船橋駅北口の「船橋ツインビル」西館2階にて再び開店しました。
西武パーキング(パーキング館)
中央部を境に南側が「ABブロック」(3~6階)、総武線側が「CDブロック」(2~7階)となっており、ABブロックには身障者専用の駐車スペースが設置されていました。なお船橋北口駐車場、船橋駅南口地下駐車場を利用することも出来、無料サービスが実施されました。
駐輪場
1階納品ゲートの西側に、株式会社イワセが運営する「サイクルドットコム 西武船橋店」が営業していました。出入口は総武線側(天理教本溢分教会向かい)に設置されていました。
閉店時の様子
閉店時にセレモニーなどは実施されませんでしたが、歴史の展示や「閉店売りつくし」、カウントダウンなどが行われ、多くの人々で賑わいました。閉店当日の2月28日には、安全のため1階の一部の入口が閉鎖されました。
参考文献
- 「別れ惜しみにぎわい 『地域で一番の店』『高齢者が不便に』 最終日300人が長い列 西武船橋店50年の歴史に幕」
『千葉日報』、2018年3月1日 - (ユアサ・フナショク株式会社)会社沿革
https://www.yuasa-funashoku.com/company/history.html 最終閲覧日:2020年12月14日 - (西武船橋店)FLOOR GUIDE 2017年9月1日
- 「船橋西武 食品売り場改装 和菓子・鮮魚など 中高年層向け充実」
『日本経済新聞』、2004年5月27日 - (株式会社ロフト)Thank you! FUNABASHI! 船橋店 閉店
http://www.loft.co.jp/lp/thankyoufunabashiloft/ 最終閲覧日:2020年8月15日
※リンク切れ(2018年4月7日時点のアーカイブ)