Field Cast活動記録 (7)オリンピック期間中の活動

成田空港第2ターミナルに展示された聖火リレートーチ 撮影日:2021年7月26日

東京オリンピックは、2021年7月23日~8月8日の16日間開催されました。ここでは、この期間中にField Castとして行った活動についてご紹介します。

概要

  • 活動場所:成田国際空港(千葉県成田市古込) 第1・第2ターミナル
  • 活動期間:2021年7月1日~9月8日
         このうち、2021年7月22日~8月5日の間の計9日間活動
  • 活動時間:9:00~15:00(早番)または14:00~20:00(遅番)
         ※うち休憩1時間
  • 役割  :出入国【AND】

選手や関係者が出入国する空港で活動することから、オリンピック開会前~パラリンピック閉会後の長期に渡り活動があるのが特徴です。

成田国際空港

左:第1ターミナル 撮影日:2021年8月15日
右:第2ターミナル 撮影日:2021年7月26日
左:第1ターミナルのオリンピックシンボル 撮影日:2021年7月22日
右:パラリンピックシンボル 撮影日:2021年8月15日

戦後の羽田空港での発着回数の増加を受け、発着能力の向上を目的に、新たな空港の建設が検討されました。その後1966年に成田市への建設が決定し、紆余曲折の末1978年に開港しました。その後1992年に第2ターミナル、2015年に第3ターミナルの供用が開始されました。
現在、原則として第1ターミナルはスカイチーム(北ウィング)、スターアライアンス(南ウィング)に加盟する航空会社、第2ターミナルはワンワールドに加盟する航空会社が使用しています。また、第3ターミナルはLCC専用のターミナルとなっています。

左:第1ターミナル6番のりばにて 撮影日:2021年7月22日
右:第2ターミナル8番のりばにて 撮影日:2021年7月26日

ターミナル間の移動には、成田空港交通が運行する無料のターミナル連絡バスを利用することが出来ます。東京オリンピックパラリンピックの開催期間中は、全14両が大会応援デザインとなりました。

活動内容

※掲載している写真は、全て活動終了後または活動日以外に撮影しています。

選手や大会関係者の動きに合わせ、7月中と8月中で異なる活動を行いました。
活動するターミナルはシフト上で指定されており、当日の状況により第2ターミナルに移動する場合を除き、全ての活動日で第1ターミナルを担当しました。

7月(入国)

左:第1ターミナル南ウィング到着ロビー(手前のベンチが一時待機場)
右:第1ターミナルバス乗降場
撮影日:2021年8月15日
左:第2ターミナル到着ロビーA(奥のベンチが一時待機場)
右:第2ターミナルに掲示された専用カウンターへの案内
撮影日:2021年7月26日

入国する大会関係者(審判など)を、到着ロビーの一時待機場から大会関係者用のバス乗降場、または専用カウンターにご案内しました。

選手団が使用した経路 撮影日:2021年8月5日
第1ターミナルにて、選手団向けのバスのりばとして使用された4,5番のりば
撮影日:2021年7月22日(左)、2021年8月15日(右)

選手団の入国時には別の動線を経由するため、選手団のお出迎えのみを行いました。この他、選手団の手荷物の運搬などを行うスタッフの補助を行うことがありました。

8月(出国)

左:第1ターミナルのバスのりば 撮影日:2021年8月15日
右:第1ターミナル南ウィング出発ロビー 撮影日:2021年7月22日
左:第2ターミナルのバスのりば 右:第2ターミナル出発ロビー
撮影日:2021年7月26日

空港に到着した選手団や大会関係者を、搭乗する便のチェックインカウンターにご案内しました。同時に到着した場合でも搭乗する便が異なることがあり、ユニフォームの受け取り時に配布されたガイドブックにある筆談ボードを活用し、行先ごとにチェックインカウンターをご案内しました。
時間に余裕がある場合は、出国審査に向かう選手団のお見送りも行いました。

活動の流れ

チェックイン

チェックインは、活動開始の30分前から可能となります。第2ターミナルにて活動する場合も含め、第1ターミナル内の休憩室(南ウィング4階の有料待合室S-2~4)にて行われました。
人材管理(PEM)を担当するField Castにより、アクレディテーションカードの確認、支給品、食事引換券の支給が行われました。その後休憩室内の棚に荷物を置き、活動開始まで待機します。

活動時の支給品

飲料水(いろはすは活動開始の際、綾鷹は食事の際に支給)
  • 飲料水
    活動開始の際、食事の際に1本ずつ支給されました。
  • 暑さ対策グッズ
    塩分補給タブレット、クーリングボディシートが支給されました。
  • 活動記念グッズ
    活動日数に応じて(基準は活動場所によって異なります)、ピンバッジなどがプレゼントされました。成田空港では最初の活動日にくじ引きが行われ、ピンバッジまたはスウォッチがプレゼントされました。

活動開始

活動開始時刻になると、担当者から選手団や大会関係者が搭乗する予定の便の時刻、便名、人数、注意事項などが発表されます。その後特に問題がなければ、シフト上で指定されたターミナルの到着ロビーまたは出発ロビーに移動し、活動が始まります。
第1ターミナルでは最初に北ウィングと南ウィングに半分ずつ分かれ、状況に応じて適宜移動する形での活動となりました。第2ターミナルでは到着ロビーAのみを使用するため、分かれることはありませんでした。

食事

早番では昼食、遅番では夕食が弁当形式で支給されました(形式は活動場所によって異なります)。「ごはんまたはサンドウィッチ」・「おかず」の構成となっており、活動する人数分の弁当が用意されます。

流れ

食事は休憩室にて支給されます。食事が支給される時間になると交代で1時間程度の休憩に入り、チェックイン時に配布された食事引換券と食事、飲料水(綾鷹)を交換します。8月中は選手団や大会関係者の到着時刻の関係で、夕食が17時頃になることもありました。
休憩室には電子レンジが設置されており、温めて食べることが出来ました。

メニュー

弁当は10種類の中から1種類が支給されました。メニューによっては、調味料(醬油、ソース、からし)が付属しました。

左:7月22日昼 右:7月24日夜

【7月22日昼】

  • ごはん:白飯+昆布佃煮
  • おかず:ハンバーグ・焼売・野菜の煮物・厚焼き玉子・ウインナー

【7月24日夜】

  • ごはん:白飯+梅干し・野沢菜
  • おかず:コロッケ・ミートボール・野菜の煮物・厚焼き玉子
左:7月26日昼 右:7月27日昼

【7月26日昼】

  • ごはん:白飯+梅しらす
  • おかず:メンチカツ・コロッケ・ミートボール・煮物・厚焼き玉子

【7月27日昼】

  • ごはん:白飯+野沢菜・梅ふりかけ
  • おかず:唐揚げ・メンチカツ・ウインナー・焼きそば・煮物
左:7月28日夜 右:8月1日夜

【7月28日夜】

  • ごはん:白飯+おかか野沢菜
  • おかず:メンチカツ・ミートボール・焼きそば・豆サラダ

【8月1日夜】

  • ごはん:白飯+玉子青菜ふりかけ
  • おかず:ハンバーグ・ナポリタン・焼売・厚焼き玉子
左:8月2日夜 右:8月4日昼

【8月2日夜】

  • ごはん:白飯+焼きバラ明太子・高菜漬け
  • おかず:焼きそば・ウインナー・ミートボール・煮物・厚焼き玉子

【8月4日昼】 ※8月1日と同じメニュー

  • ごはん:白飯+玉子青菜ふりかけ
  • おかず:ハンバーグ・ナポリタン・焼売・厚焼き玉子

8月5日夜

【8月5日夜】

  • ごはん:白飯+おかか・昆布佃煮
  • おかず:鶏照り焼きチキン・焼売・野菜の煮物

活動終了

遅番への交代や担当可能な便がないなど、切りのいいタイミングで活動が終了しました。

PCR検査の受検

東京オリンピックパラリンピックでは、唾液採取方式によるPCR検査が行われました。検査の頻度は選手や大会関係者との接触の頻度に応じて役割ごとに異なり、出入国では活動期間中1回の検査が行われました。また8月4日以降に活動が予定されている場合は、さらに最低1回の検査が行われました。

検査時は担当者から検査キットを受け取り、所定の量の唾液を容器に入れて提出します。提出の際、キットに入っているバーコードの番号とアクレディテーションカードの番号を専用のサイトに入力することにより、検体との紐付けが行われました。
検査の結果は、陽性の場合のみ担当者から通知されます。また、陰性証明書を発行することも出来ました。

参考文献

更新履歴

  • 2022/06/05 投稿
  • 2022/06/06 活動の流れ「食事」(メニュー)に追記