Field Cast活動記録 (1)マイページでの応募

東京オリンピックパラリンピックの運営に携わる大会ボランティア(後に「Field Cast」と命名)の募集は、開会まで2年(当時)を切った2018年9月より開始されました。ここでは、実際の応募の手順についてご紹介します。

概要

応募期間

視覚に制約がある場合のアクセシビリティ対応として、2018年10月30日より入力サポート対応(後述)が開始されました。このため視覚に制約がある場合に限り、応募期間が2019年1月18日までに延長されました。

  • 通常の場合     :2018年9月26日 13:00~12月21日 17:00
  • 視覚に制約がある場合:2018年10月30日 09:00~2019年1月18日 17:00

応募方法

組織委員会が開設する応募フォーム(マイページ)からの応募となりました。応募出来る対象は以下の通りです。

  • 2002年4月1日以前の生まれであること
  • 活動期間中に日本国籍、または日本に滞在する在留資格を取得していること

※マイページの利用は、2021年9月15日(本ページの投稿日)の17:00に終了します

応募者数

2018年11月に、応募者数が大会ボランティアの募集人数である80,000人を超えました。2019年1月18日に全ての応募が締め切られ、最終的な応募者数は204,680人(募集人数の256%)、マイページへの登録者数は262,437人となりました。

応募前の準備

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左:クリスマスの装いとなった千葉県道39号船橋停車場線 撮影日:2018年12月21日
右:終業式後の激励会にて振る舞われた芋煮 撮影日:2018年12月22日

マイページへの入力を行ったのは2018年12月19~21日で、募集終了直前に駆け込む形となりました。当時は1ヶ月後に大学入試センター試験を控えていた時期で、2学期終業式の後には「激励会」として芋煮が振る舞われました。

マイページへの入力に必要なもの

  • 本人確認証
    パスポート・運転免許証・マイナンバーカード・在留カードのいずれか
    ※運転免許証、マイナンバーカード、在留カードは、日本で発行されたもののみ有効
  • アクレディテーションカードに使用する写真(2018年4月以降に撮影したもの)
    ファイル形式:JPEGPNGBMP、ファイルサイズ:50KB~5MB
  • 語学検定の受験結果(TOEICや英検などを受験し、資格を持っている場合のみ)

当時はマイナンバーカードを申請しておらず、以前の海外研修や修学旅行にて使用したパスポートの期限が2020年3月まで残っていたことから、パスポートを本人確認証として登録しました。

応募

マイページにアクセスし、応募フォームを記入していきます。マイページは日本語、英語に対応しています。

新規登録

最初のログイン時のみ、登録が必要となります。Googleなどのアカウントによる登録と、マイページでの登録の2種類の方法があります。

アカウントによる登録

GoogleFacebook、LINEのアカウントがある場合は、そのアカウントの情報を利用して登録することが出来ます。今回はGoogleアカウントを利用しました。
なお複数のGoogleアカウントでログインしている場合は、どのアカウントを使用するか選択する画面が表示されます。

マイページでの登録

名前、ログイン時に使用するメールアドレス、パスワードを入力後、画像認証を行います。パスワードは半角で、小文字・大文字・数字を使用して計9文字以上にする必要があります。

応募フォームへの入力

応募フォームはSTEP 1~STEP 6に分かれており、最上部のタブか最下部で各STEPを切り替えることが出来ます。入力する項目は多いですが、30分~1時間程度で余裕を持って全て入力することが出来ました。
なお一部は、応募後も2021年4月まで(STEP 1の「写真」はオファーの承諾まで、「ユニフォーム」は2019年7月まで)変更することが出来ました。

STEP 1

応募者の個人情報を入力する他、ユニフォームのサイズ、活動時の配慮の必要の有無を選択します。アクレディテーションカードに使用する写真のアップロードもこのSTEP 1で行います。

  • 写真
    応募時点では自宅内で撮影したものを暫定的に使用し、後に入試用に専門店にて撮影した証明写真に変更しました。しかしアクレディテーションカードに必要な条件に合っていなかったため、2020年2月に運営事務局よりメールが送信され、2019年10月に撮影した証明写真に再度変更しました。
    なおオファーの承諾後に写真を変更する必要が出てきた場合は、アクレディテーションカードの受け取り時に会場内で再撮影が行われたようです。
  • ユニフォーム
    サイズ展開はユニセックスとなっており、応募フォームの下部にサイズ表が掲載されました。オリエンテーションでの試着時にサイズを決定出来る他、この部分が未入力のまま受け取りの日を迎えた場合は、受け取り時に試着することが出来ました。
STEP 2

STEP 1に続いて応募者の個人情報、緊急連絡先について入力する他、テキストなどの言語、大会期間中に予定している宿泊先について選択します。

  • 住所
    都道府県、市区町村、番地は、郵便番号から検索することが出来ます。なお、郵便番号の入力自体は任意です。
  • 言語
    日本語、英語のいずれかを選択します。ここで選択した言語は、オリエンテーションや研修、テキストなどで使用されました。
  • 予定宿泊先
    「現住所と同じ」「現住所と異なる滞在先を手配済」「現住所と異なる滞在先を手配予定」から選択します。「現住所と異なる滞在先を手配済」を選択した場合は、滞在先の都道府県、市区町村を入力する必要があります。
STEP 3

応募者のボランティア経験、応募時点での就学、就労状況について選択、記入します。

  • ボランティア経験
    入学試験において試験監督者の補助を行っており、これを記入しました。
STEP 4

応募者の語学のレベル、スポーツ、普通救命講習などの経験、運転免許証の取得の有無などについて選択します。

  • 語学
    日本語、英語のレベルを「初心者」「初級」「中級」「上級」「母国語」から選択する他、他の言語のレベルを選択することも出来ます。また英検などの試験を直近で受験している場合は、その試験の名称や級、スコアなどを選択することが出来ます。
  • スポーツに関する経験
    オリンピック、パラリンピック競技に関わった経験がある場合は、その競技名や関わり方、関わった年数を選択します。複数回答も可能ですが、必須ではありません。
    2005~2016年にかけてスポーツクラブで水泳を習っており、これをオリンピック競技「水泳」の経験として記入しました。
  • その他
    活動に活かしたい資格やスキル、学んだ学問や経験がある場合は、100字以内で記入することが出来ますが、必須ではありません。ここでは高校のクラスや生徒会での活動について、希望する活動分野との繋がりが深いものを記入しました。
STEP 5

希望する活動期間、場所、分野を選択します。

  • 希望するボランティア活動
    テストイベント、大会前の準備期間、オリンピック期間、パラリンピック期間前後の活動の可否をそれぞれ選択します。また活動可能な日数、希望するオリエンテーション、共通研修を受講する場所、ボランティアリーダーの希望有無も選択します。
  • 希望する活動場所
    最大2つまで選択出来ます。第1希望は千葉県、第2希望は東京都としました。
  • 希望する活動分野
    最大3つまで選択出来ます。第1希望は「運営サポート」、第2希望は「テクノロジー」、第3希望は「メディア」としました。
    選択出来る活動分野と人数の目安は、以下の通りです。
    • 指定なし
    • 案内:16,000~25,000人
    • 競技:15,000~17,000人
    • 移動サポート:10,000~14,000人
    • アテンド:8,000~14,000人
    • 運営サポート:8,000~10,000人
    • ヘルスケア:4,000~6,000人
    • テクノロジー:2,000~4,000人
    • メディア:2,000~4,000人
    • 式典:1,000~2,000人
STEP 6

応募する際、STEP 6の下部に記載されている参加規約に同意する必要があります。

保存

入力中に「保存」をクリックするとここまでに入力した内容が保存され、再ログイン後に残りの箇所のみを入力して応募することが出来ます。保存の際、運営事務局より「応募フォーム登録内容更新のお知らせ」という件名のメールが自動的に送信されます。

登録番号

初めて保存を行った際に、アクレディテーションカードなどで使用される7桁の「登録番号」が自動的に付番されます。保存を一度も行わずに応募フォームを送信した場合は、送信した時点で付番されます。

応募フォームの送信

全ての入力が終了した後に「送信」をクリックすると、応募フォームが送信されます。
運営事務局より「メールアドレス認証のお願い」という件名のメールが自動的に送信され、1時間以内に記載のURLにアクセスしてログインすることにより、メールアドレス認証が行われます。認証の完了により、応募が完了します。

前述の通り応募が募集終了の当日だったため、マイページにはアクセスが集中しました。終了予定の17時時点では上手く送信出来ず応募を諦めかけていましたが、23時時点でも送信し、応募することが出来ました。

入力サポート対応

2018年10月30日より、視覚に制約がある場合の入力サポート対応が開始されました。この場合の応募の流れは以下の通りです。

  1. 運営事務局への連絡
    組織委員会の運営事務局に、メールまたは電話にて連絡します。
  2. 専用応募フォームへの入力
    運営事務局よりメールにて送信される専用の応募フォームに、必要事項を記入します。この応募フォームは、音声読み上げソフトに対応したものとなっています。
  3. 専用応募フォームの送信
    必要事項を記入した応募フォームを、運営事務局に再び送信します。その後運営事務局側で入力され、運営事務局より入力が完了した旨のメールが送信されます。

ボランティアの名称決定

2018年12月12日~2019年1月20日の間、マイページにてボランティアのネーミングの投票が行われました。以下の4案が候補となり、大会ボランティア、都市ボランティアのネーミングの組み合わせを選ぶ形での投票となりました。
(以下、「大会ボランティアのネーミング/都市ボランティアのネーミング」)

  • Field Cast/City Cast
  • Games Anchor/City Anchor
  • Games Force/City Force
  • Shining Blue/Shining Blue (都市名)

37,739票の投票があり、4案の中で最多の16,187票が集まったField Cast/City Castに決定しました。

参考文献

更新履歴

  • 2021/09/15 投稿
  • 2021/09/18 概要「応募者数」、ボランティアの名称決定を追加
  • 2021/09/19 応募「応募フォームへの入力」に追記
  • 2021/10/10 応募「応募フォームへの入力」に追記
  • 2021/12/24 参考文献の一部URLをWayback Machine上のアーカイブのURLに変更